サントリーと水の歴史
サントリーは、どの製品をつくるときも、よい水を探し、その水を大切に守ってきました。サントリーのミネラルウォーターの歴史がとても長いのも、水にこだわってきたからこそといえるでしょう。
1. サントリーと水の歴史の始まり
サントリーと水の歴史は、サントリーの創業時にさかのぼります。1923年(大正12年)、サントリーの創業者、鳥井信治郎は、本格的な国産ウイスキーづくりのために、全国の候補地から、よりよい水を探しました。そして選んだのが、京都のこう外にある山崎の水──天王山のふもとに広がる竹林におおわれた、清らかで水量の豊かな水源でした。そこに蒸溜所(ウイスキーをつくる工場のこと)を建てるまでに、長い年月をかけて、くわしく水を調べています。
豊かな水を育む山崎
このときから、製品を開発するときには、まず名水という宝を探し出し、その宝がこれからつくる製品に合うか、時間も手間もおしまず研究する、という「水探し」が、サントリーのものづくりの原点となりました。
2. ミネラルウォーターへの取り組み
ミネラルウォーターは、1970年(昭和45年)、飲食店用に発売したものが最初でした。その後、ミネラルウォーターは家庭へ広がり、健康や安全、おいしさを望む人びとに応える製品が必要になってきました。
サントリーがこのミネラルウォーター発売に早くから取り組み始めたのも、常に水そのものへのこだわりがあったからです。その取り組む姿勢により、ミネラルウォーターへのお客様の要望に応えることができ、ミネラルウォーターのトップブランドとなったのです。
サントリーのナチュラルミネラルウォーター「サントリー天然水」
ミネラルウォーターの生産量が多くなってきたため、1996年(平成8年)、山梨県に天然水工場「天然水南アルプス白州工場」を建設し、2003年(平成15年)には、熊本県に「九州熊本工場」を、さらに2008年(平成20年)には鳥取県に「サントリー天然水奥大山ブナの森工場」、2021年(令和3年)に長野県に「サントリー天然水北アルプス信濃の森工場」を開業しました。
工場の用地選びには、もちろんよい水があることが重要な条件の1つです。
3. 水を守り、育てる歴史
選びに選んだ貴重な水も、水を育む環境が悪くなり、たくわえ育む森林があれてしまうと、だめになってしまいます。一度あれた森は、本来の力を回復させるために、長い年月がかかります。
そのため、水源のある森林を守るための活動がおこなわれてきました。例えばサントリーでは、工場の水源地の森を「天然水の森」と名前をつけ、国や地域のみなさんと協力して、その森を守り育てる活動をしています。(くわしくは「保護」の中の 、「水と森を育む活動」を読んでください→)
サントリーは、ずっと、水にこだわってきたんだね。おいしくて安全な飲みものをつくるために、時間をかけて水を選び、その水を守る活動にも一生けん命なんだ。