「水」について楽しく学ぼう!

ものをとかす水・運ぶ水

学校で水に食塩しょくえんをとかす実験じっけんをしたことがありますか? かき回しているうちに、しおはあっというまに水にとけてしまいます。水はいろいろなものをとかします。水は、多くのものをとかすことができます。いろいろな味の飲みものが楽しめるのも、せんたくでよごれが落ちるのも、水の「とかす力」のおかげです。水の「とかす力」について、考えてみましょう。

1. 水はものをとかす天才

水は、いろいろなものをとかします。しお砂糖さとうだけでなく、岩石や金属きんぞくまで、目に見えないつぶにしてとかしてしまいます。このように、いろいろなものが水にとけた状態じょうたいを水ようえきといいます。

海の水の中には、80以上いじょう元素げんそがとけこんでいます。元素げんそというのは、岩や金属きんぞくや、地球上のいろいろなものをつくる材料ざいりょうになる、おおもとの要素ようそです。海には、地球をつくる材料ざいりょうがほとんど全てとけこんでいるわけです。海の水は究極きゅうきょくの水ようえきともいえます。

わたしたちがふだん飲んでいる水にも、実はいろいろなものがとけています。カルシウムやマグネシウムといったミネラルなどもとけています。

2. しお砂糖さとうを、水にとかすと見えなくなるのはなぜ?

しお砂糖さとうを水に入れてかきまわすと、そのうち見えなくなってしまいます。それを見て、しお砂糖さとうがとけたとわかります。しお砂糖さとうは、どこへ行ってしまったのでしょうか?

塩(しお)が水にとける
しおが水にとけるとき

 1) しおの分子(塩化えんかナトリウム)が水に入る。

 2) しおの分子が、ナトリウムイオンと塩素えんそイオンという、もっと小さなつぶに分かれる。

 3) 分かれたつぶ(イオン)は水の分子にかこまれて、まんべんなくざる。

しおは消えてなくなったわけではありません。このような順序じゅんじょですっかりとけるので、見えなくなるのです。

砂糖さとうの分子は、水の中でイオンにはなりません。そのかわり、砂糖さとうの分子は、水の分子を引きつけやすい部分をもっています。その部分で水の分子を引きつけてざるので、これも見えなくなるのです。

3. どうして水はいろいろなものをよくとかすの?

水がものをよくとかすのは、水の分子がもっている性質せいしつ秘密ひみつがあります。

  •  いろいろな物質ぶっしつの分子をもっと小さく分ける性質せいしつ
    水に入った食塩しょくえんの分子は、ナトリウムイオンと塩素えんそイオンに分かれます。これは、水の分子に電気で引きよせる力があるためです。
  •  いろいろな物質ぶっしつの分子とくっつく性質せいしつ
    水の分子の水素すいその部分で、他の分子とくっつくことができます。水素結合すいそけつごうという力がはたらくからです。
    水にはこのような性質せいしつがあるので、いろいろなものをよくとかすのです。

4. なぜ油は水にとけないの?

コップに入れた水の中に、油を1てき落としてみましょう。油はそのまま水面にういています。かき回してみると、とけるでしょうか?

かき回すと、油は小さなつぶになって水の中をぐるぐる回っていますが、かき回すのをやめると、すぐに水面に上がってきて、また1つにまとまります。油は、水にとけません。

油の分子は、水の持つ、電気で引きよせる力には反応はんのうしません。また、水とくっつく部分ももっていません。そのため、水と油はざらないのです。

油と水の写真
油は水にとけない

5. 水がとかして運ぶもの

わたしたち人間や他のさまざまな生き物も、水の「とかす力」を利用りようしています。

  •  食べ物からとった栄養えいようを体中に運ぶ。
    人間や動物は食べ物からとった栄養えいようを、ちょうから血液けつえきの中に入れ、血液けつえきにのせて体中に運びます。
  •  体の中のごみを体の外へ出す。
    人間や動物は体の中にたまったいらないものを、血液けつえきにとかして運び、最後さいごににょうや便べんとして、体の外へ出します。
  •  植物が、土の中の養分ようぶんを運ぶ。
    植物は、土の中の養分ようぶんを水にとかして、えだや葉まで運びます。葉でつくった養分ようぶんも、水にとかして運んでいます。
  •  ミネラルを運ぶ
    水にとけて運ばれたミネラルが植物や動物にとっての栄養源えいようげんとなる

いろいろなものが、水の中にとけて、水といっしょに運ばれているんだね! 水は、わたしたちの体の中でも大活やくしてるんだ。

【参考文献】

 ・播磨裕 岡野正義 山崎岳 ほか/共著 『水の総合科学』 三共出版

 ・平澤猛男/著 『水は永遠の友』 研成社

 ・石原信次/著 『知っておきたい水のすべて』 インデックス・コミュニケーションズ

 ・上平恒/著 『水とはなにか』 講談社ブルーバックス

 ・左巻健男/著 『水と空気の不思議100』 東京書籍

 ・稲場秀明/著 『氷はなぜ水に浮かぶのか』 丸善

 ・中川鶴太郎/文 村田道紀/絵 『氷・水・水蒸気』 岩波書店

 ・ウォルター・ウィック/著 『ひとしずくの水』 あすなろ書房

 ・『学研の観察・実験シリーズ 空気中の水の変化』学習研究社

 ・石けん百科〜基礎知識編〜豆知識 生活と科学社(http://www.live-science.com/honkan/basic/mame02.html)

 ・高橋裕 他/編 『水の百科事典』 丸善 1997

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