サントリー次世代環境教育「水育 (R)」

「水」について楽しく学ぼう!

節水せっすい工夫くふう

わたしたちが生活していくのに、水はかせません。しかし、外国でも、日本でも、人が使える水のりょうにはかぎりがあります。水を大切にし、使うりょうらすことを節水せっすいといいます。どうすれば節水せっすいすることができるでしょうか。

1. どうすれば使う水のりょうる?

ふだんたくさん水を使うところで節水せっすい工夫くふうするのが、効果的こうかてきです。まずは、毎日何に水を使っているのか知っておきましょう。

家庭での水の使われ方
東京都水道局とうきょうとすいどうきょく 2015年度(平成へいせい27年度) いっぱん家庭水使用目的別もくてきべつ実態調査じったいちょうさより

※「生活」の「わたしたちが毎日使う水」を読むと、わたしたちが毎日何にたくさん水を使うかがわかります。(くわしくは「生活」の中の「わたしたちが毎日使う水」 を読んでください→)

<ア. トイレで> 

大小のレバーを使い分ける……大のレバーをつかうと、小のレバーの時より水が多く流れます。めんどうでも、こまめにレバーを使いわけることで、節水せっすいができます。

<イ. ふろで>

 A. 水を入れすぎない……入ったときによくそうからあふれ出てしまったらもったいないです。ちょうどいいりょうを入れるようにしましょう。

 B. 湯をわかしすぎない……湯をあつくしすぎると、水を足すことになってしまいます。ちょうどいい温度にしましょう。

 C. シャワーは短くすませる……シャワーの水を出しっぱなしにすると、1分間でやく12リットル、5分間だとやく60リットルにもなります。シャワーはできるだけ短くすませるようにしましょう。

 D. のこり湯をてずに使う……ふつうの大きさのよくそうに入る水のりょうやく200リットルです。これをててしまわずに、せんたくの最初さいしょあらい水や、くつをあらう水、植物にやる水、庭にまく水などに使いましょう。

節水(せっすい)の工夫(くふう)
節水せっすい工夫くふう

<ウ. せんたくで>

まとめてあらう……せんたくを回す回数をできるだけ少なくしよう。小物1、2点なら、ふろに入ったときに手洗てあらいしましょう。

<エ. 台所で>

 A. 米のとぎじるはてずに使う……植物の水やりに使えます。

 B. 食器しょっきあらうときは「ためあらい」する……水を流しながらの「流しあらい」だと、10分間でやく120リットルの水を使うことになります。水をためてあらえば、やく20リットルの水ですみ、やく100リットルの水を節約せつやくできます。

 C. 油よごれはまず紙などでふきとる……がんこな油よごれを落とすためには、たくさんの水が必要ひつようになります。あらう前に紙などでよごれをふきとっておくと、かなりの水が節約せつやくできます。

<オ. 洗面台せんめんだいで>

水を流しっぱなしにしない……歯みがきのときに水を出しっぱなしにすると、1分間でやく12リットル流れてしまいます。必要ひつようりょうだけコップにくんで使いましょう。

2. 食べ物による水のよごれ

みそしるやラーメンののこり、牛乳ぎゅうにゅうなどを、台所の流しに流してしまっていませんか?もし、よごれた水を、そのまま川に流した場合、川の魚がすめるくらいのきれいな水にもどすには、たくさんの水が必要ひつようになります。いったいどのくらいの水が必要ひつようなのでしょうか。

よくそう1ぱいを200リットルとして、計算したものです。

  • しょうゆ大さじ1ぱい(15ミリリットル)……やく660リットル(よくそう3.3ばい分)
  • みそしる1ぱい(200ミリリットル)……やく1,600リットル(よくそう8はい分)
  • 牛乳ぎゅうにゅうコップ1ぱい(180ミリリットル)……やく2,800リットル(よくそう14はい分)
  • 天ぷら油(500ミリリットル)……やく150,000リットル(よくそう750ぱい分)
  • ラーメンのしる(300ミリリットル)……やく1,600リットル(よくそう8はい分)
  • ビール1ぱい(180ミリリットル)……やく3,200リットル(よくそう16ぱい分)
    (水大事典だいじてん、水と水質すいしつせんより)

きれいな水にもどすには、大変たいへんりょうの水が必要ひつようなのです。実際じっさいには下水処理場げすいしょりじょうやじょう化そうによって、よごれた水はうすめる以外いがい方法ほうほうである程度ていどきれいにすることができます。しかし、その力にも限界げんかいがあるので、できるだけ食べ物によるよごれをらすことが必要ひつようです。

 

よごれた水をきれいにするには
よごれた水をきれいにするには

3. 水をよごさないためにできること

水をできるだけよごさないようにすることは、川の水を守ることになります。

わたしたちに、どのような工夫くふうができるでしょうか。

  • 食べ物のくずや食べのこしは、くず取りネットなどで回収かいしゅうして、流さないようにする。
  • 食器しょっきやなべのひどいよごれや油は、紙などでふいてからあらうようにする。
  • みそしるやめんつゆは、のこしててることのないりょうをつくるようにする。
  • 使えなくなった油は、紙でふき取ったりかためたりして、流しには流さないようにする。
  • せんたくに、糸くずやほこりを取るネットをけるようにする。
  • できるだけ洗ざいを使うりょうらす。

使う水をらしたり、水をよごさないために、毎日わたしたちにできることがたくさんあるんだね。

【参考文献】

 ・『平成17年度 日本の水資源』 国土交通省

 ・国土交通省ホームページ

 ・東京都水道局ホームページ

 ・東京都環境局ホームページ

 ・カントウ・リバー・スコープ

 ・都築俊文、伊藤八十男、上田祥久/共著 『水と水質汚染』 三共出版)

 ・山本忠煕/著 『不思議な水の科学と生活』 文芸社

 ・北野大/著 『知っているようで知らない「水」の不思議』 大和書房

 ・『環境問題総合データブック2004年版』 生活情報センター

 ・『女性の暮らしと生活意識データ集2005年版』 生活情報センター

 ・東京都水道局ホームページ〜PR情報〜パンフレット〜節水の習慣:上手に使って大切な水

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