水の飲み方、味わい方
わたしたちの体は、こどもでは体重の約70パーセント、大人では約60パーセント〜65パーセントが水でできています。毎日水分を取らなければ、生きていけません。健康な体でいるためには、どのように水を飲むといいのでしょうか。
1. どうして水を飲まなくてはいけないの?
体の中の水は、体に必要な栄養や酸素を運んだり、いらなくなったものを運んで捨てたり、体温を調節したりと、人が生きていくために大切な役目を果たしています。
体からは毎日、にょう、あせ、息、ひふなどを通して水分が出ていってしまうので、失われた水分を毎日補わなければなりません。
体から1日に出ていく水の量は約2.3リットル。食べ物から1日約600ミリリットル(=約0.6リットル)、代謝水※として約200ミリリットル(=約0.2リットル)の水分が取れるので、残りの約1.5リットルは飲みものを飲んで補うことになります。
体から出る水(約2.3リットル)− {食べ物の水分(約0.6リットル)+代謝水(約0.2リットル)}= 飲まなければならない水(約1.5リットル)
※代謝水とは・・・ 体の中で食べたものをエネルギーに変えるときにできる水のこと。
2. 1日の中で、いつ水を飲むとよいの?
健康な体でいるためには、いつ、どのくらいの量の水を飲むとよいのでしょうか。絵は、水を飲むタイミングとしてよいとされている例です。
水の飲みかた
- 一度にたくさん飲むのではなく、コップ1ぱいの水をこまめに飲むとよい
- 冷たすぎない水がよい
- 水を飲むタイミングが大事
次にそれぞれをくわしく見ていきましょう。
<ア. 朝起きたとき>
わたしたちはねている間にも水分を失うので、水が必要です。
<イ. 運動をするとき>
だっ水しょう状を起こさないように、運動中に失われるミネラルや水分を少しずつ取り入れる必要があります。のどがかわく前に、コップ1ぱいずつの水をこまめに飲むとよいでしょう。
<ウ. おふろの後>
おふろに入るとあせをかくので、水分を補いましょう。
<エ. ねる前>
ねている間にも水分を失うので、水不足になるのを防ぐ必要があります。ただし、ねている間は胃腸があまり活動しないので、ねる直前に水を飲むのはさけましょう。
水はコップ1ぱいずつ、こまめに飲むほうがいいんだね。
【参考文献】
・早川光/著 『ミネラルウォーターガイドブック』 新潮社
・井上正子/監修 『ミネラルウォーターブック』 新星出版社
・河野友美/編 『新・食品辞典11 水・飲料』 真珠書院
・谷腰欣司/著 『トコトンやさしい水の本』 日刊工業新聞社
・チームO2/編 『トレーニング効果をアップするスポーツ生理学の基礎知識』 山海堂
・NPOライフサポート協会/著 大島義彦/監修 『子どものスポーツ医学入門』 山海堂
・南山堂医学大事典
・山崎昌廣 他/編 『人間の許容限界事典』 朝倉書店
・糸川嘉則/編 『ミネラルの事典』 朝倉書店