サントリー次世代環境教育「水育 (R)」

レベル1

こぼれそうでこぼれない! 表面張力の実験

水がいっぱいに入ったコップから、ふしぎと水がこぼれない。これは、水面がり合う表面張力ひょうめんちょうりょくはたらいているからだよ。表面張力ひょうめんちょうりょく利用りようした実験じっけんで、その力を学ぼう。

針金はりがねアメンボを水にうかべよう!

用意するもの

  • 針金はりがね
  • ストロー
  • 食器しょっきせんざい界面活性かいめんかっせいざいをふくむもの)
  • 洗面器せんめんき

とじる

  • 針金はりがねをあつかうときは、けがをしないように十分気をつけましょう。
  • はさみなどを使うときは、大人の人といっしょにやりましょう。

太さ0.2ミリメートルくらいの針金はりがねを、アメンボの形にする。
図のように、あしとなる3本と体の部分になる曲げた針金はりがねを組み合わせる。
体の部分の針金はりがねをねじって形を整えよう。
触覚しょっかくを作ると本物らしくなるよ。

ポイント

足の先を、スキー板の先のように曲げると、うかびやすくなるよ。

1でつくったアメンボを、水にそっとうかべる。

ポイント

ピンセットを使うと、うまくうかべることができるよ。

ストローの先に、食器しょっきせんざいを少しつけて、水面に落とす。
アメンボがストローからにげていくよ。
でも、せんざいのりょうを増やすと、アメンボはしずんでしまうんだ。

せんざいを入れていないときは、水分子がしっかりとり合って表面張力ひょうめんちょうりょくをつくり、針金はりがねアメンボをささえている。そこにストローを入れると、せんざいをつけたがわ表面張力ひょうめんちょうりょくが弱くなるので、反対がわられるように進む。

石けんやせんざいには、界面活性かいめんかっせいざいという成分せいぶんがふくまれている。界面活性かいめんかっせいざいの分子は、マッチぼうのような形をしていて、水になじみやすい部分(これを親水基しんすいきというよ)と、水になじみにくい部分(これを疎水基そすいきというよ)でできている。石けんやせんざいなどが水に入ると、親水基しんすいきの部分が、水面の水分子となじんで水面をおおうため、表面張力ひょうめんちょうりょくが弱くなる。

せんざいが多くなると、表面が界面活性かいめんかっせいざいにおおわれて、表面張力ひょうめんちょうりょくが弱くなるので、針金はりがねアメンボはしずんでしまうんだ。

せんざいでコショウを広げよう

用意するもの

  • 少し深めの皿
  • コショウ
  • 食器しょっきせんざい界面活性かいめんかっせいざいをふくむもの)

とじる

少し深めの皿に水を入れる。

コショウをふりかけて、水面にうかべる。

指を水につけてみよう。変化へんかはあるかな。

つぎに、指先にせんざいを少しつけて、水につけよう。
コショウが、いっしゅんでドーナツのように広がるよ。

せんざいを入れていないときは、水分子がおたがいにり合っているので、表面張力ひょうめんちょうりょくはたらいている。でも、指にせんざいをつけて水に入れると、指を中心に、界面活性かいめんかっせいざいのはたらきによって水面の表面張力ひょうめんちょうりょくが弱くなる。指のまわりよりも、皿のふちの近くの水の方が表面張力ひょうめんちょうりょくが強いので、ふちの方にコショウがられて、ドーナツのように広がるんだ。

  • せんざいを入れる前

  • 指にせんざいをつけて入れた後

まとめ

水面では、表面張力ひょうめんちょうりょくはたらいていて水の分子が小さくまとまろうとしているので、ビー玉を入れて水面がり上がっても、なかなか水がこぼれない。
ふだんはしずんでしまう針金はりがねも、あしの先を曲げた針金はりがねアメンボの形にすると、表面張力ひょうめんちょうりょくに支えられうかばせることができるんだ。
でもせんざいなどを入れて表面張力ひょうめんちょうりょくを弱くすると、表面張力ひょうめんちょうりょくのバランスがくずれて、り上がった水面は水があふれ、うかんだ針金アメンボはにげるように進んだあとしずんでしまった。同じ原理でコショウはせんざいからにげるように動いた。

実験じっけん・研究が終わったら、
結果をわかりやすくまとめてみよう!
夏休みや冬休みの
自由研究のまとめにも使えるよ!

自由研究のまとめ方

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