サントリー次世代環境教育「水育 (R)」

「水」について楽しく学ぼう!

自然しぜんの中の水 地下水と雨 

地球にある水には、海水、川の水、湖や池の水、地下水、雨水などがあります。どの水もちがう場所にありますが、蒸発じょうはつしたり、ったり、流れたりして、ぐるぐる回りながら1つにつながっています。地下水と雨水について、調べてみましょう。

1. 大地にみがかれた水・地下水

地下水
地下水

わたしたちが口にするミネラルウォーターは地下水からくみ上げられています。地上にった雨は、どのようにしてきれいでおいしい地下水になるのでしょうか。

 1) 雨が

 2) とちゅうで空気の中のほこりやちりが雨に入る。二酸化炭素にさんかたんそなども少しとけて入り、雨は少しだけ酸性さんせいになる

 3) 地面にとう着。土の中にしみこんでいく

 4) 土の中には、たくさんの小さなすき間がある。そのすき間にしみこんでいきながら、ちりやほこりがろされる。土や岩の中の成分せいぶんと雨水の中のさん反応はんのうして、雨水の酸性さんせいがやわらぐ

 5) 土の下のすなや風化した岩石のそうにしみこむ

 6) もっと小さなちりまで、すっかりろされる

 7) もっと下の、岩石のすき間などにしみこむ

 8) ゆっくりそこにとどまる間に、岩石の成分せいぶんがとけて入る

岩のそうにしみこんだ地下水は、ゆっくりした速度で移動いどうします。地下水は、わたしたちが使うまでに、大地の中を長い時間をかけて旅をしてきた水です。

いわば地下水とは、大地によって、気の遠くなるような長い時間をかけて、ゆっくりとみがきこまれた水なのです。

2. 雨水

雨は、海やりくから蒸発じょうはつした水蒸気すいじょうきが、上空でえて落ちてきたものです。

雨のしずくは空気中のちりやほこり、二酸化炭素にさんかたんそを取りこんで、pH(ピーエイチ)5.6〜5.7の弱い酸性さんせいになっています。

自動車のはい気ガスや工場から出た物質ぶっしつが雨にとけると、雨はもっと強い酸性さんせいになります。これが、「酸性雨さんせいう」とばれて問題になっているものです。

酸性雨さんせいうると、森の木が大量たいりょうにかれてしまったり、湖の水質すいしつが悪化したり、建造物けんぞうぶつがれっ化したり、土そのものが酸性さんせいになって、作物ができにくくなるなどの問題が出てきます。

自然しぜんには、水をきれいにしてくれる力があるんだね。でもそれにたよってばかりではいけないね。

【参考文献】

 ・北野康/著 『新版水の科学』 日本放送出版協会

 ・小倉紀雄・一國雅己/共著 『環境化学』 裳華房

 ・J.Eアンドリューズ P.ブリンゴリム T.D.ジッケルズ P.S.リス B.J.リード/著 渡辺正/訳 『地球環境化学入門』 シュプリンガー・フェアラーク東京

 ・有田正光/編著 池田裕一・中井正則・中村由行・道奥孝治・村上和男/著 『水圏の環境』 東京電気大学出版局

 ・角皆静男・乗木新一郎/著 西村雅吉/編著 『海洋化学』 産業図書株式会社

 ・柳哲雄/著 『海の科学 第2版』 恒星社厚生閣

 ・W.S.ブロッカー/著 新妻信明/訳 『海洋科学入門』東京大学出版

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